2017年2月12日日曜日

(少々ネタバレ)ちはやふる176首所感



久々に本編を読めて嬉しい限り。

ざっくりと約3ヶ月ほどぶりなので、
前回どんなお話だったのかを
うっかりと失念してしまっておりましたが、
あらためて確認してみると、こんな感じでありました。

                                            
↓↓↓

千早が太一を自宅に引っぱり込んで、
かるた界最強ツートップTV特番を鑑賞、

生体学的見地からも
千早がクイーンになれる旬は今かもしれない…という
太一による説得力ある解説に一瞬怯んだ千恵子さん、

そこへすかさず

「クイーン戦と受験を必ず両立させるから!」
と、千早がズバンと宣言し…という流れ。
太一、ナイスフォロー。


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さて。

今回の176首では、
強くなる道を選んであらためて歩みを進め始めた
ちはたいあら3名の、 現在考えられる自らの弱点とは何か?
という事案が提示されていたけれども、


新が村尾さんから「白波会“的”なるもの」を
苦手としているのではないか、との指摘を受け、

メンタル耐性を含めた
いわば「戦術面」での精度強化が
近々の課題であると認識する一方で、


千早と太一は「聴力=感じ」を重視し、
多様な読手の発声を真似る、
或いは、
名人の一挙手一投足を完コピ(同化)する、
というアプローチによって、

繊細な「聴こえ」の感度の
底上げを試みようとしているのが興味深い。


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英語の詰め込みのために
シャドーイングを実践しているうちに、この訓練を積むことで
特定音声の繊細な聞き分けと取りの反応速度の向上が
期待できるのではないか、と予感した千早は、

全専任読手の音声データを
どうしても入手したいという欲望を抱き
周防さんにデータのコピーを依頼すべく
東大かるた会を訪れるけれども、
                                       

かつてあれ程こっぴどくゲスいいじめられ方をした人間に
あえて会いに行く、というのは
大いに勇気のいることだったはずだろう。
                                                                   
詩暢ちゃんをも超えて世界一になりたいと言い切った以上、
目的達成のためなら何でもやらいでか、という
彼女の決意はじつに堅いようで、

須藤さんに対して土下座も辞さず(しかも超速w)
周防さんにデータコピーの口添えをしてやるから
試合しろ、と言われれば、
仰せのままに、と東大かるた会3人衆(含む須藤w)と3連戦。


…しかし結果的には、



「一生懸命お願いすればたいていのことは叶ってきた?
 ………甘いよね。」




と、容赦無い周防毒の前に、あえなく撃沈。
                                                              
しかも音声データのコピーを分けてもらえるよう
口添えしてやるという条件で勝手に千早と試合することを決めた上に、
今すぐそんな試合やめろと言っても言う事をきかなかった須藤さんも、
ここでまとめて周防さんのお叱りを受けることに…。



このエピソードでは、
周防さんの“地雷”のひとつが明示されているけれども、
確かにこの千早&須藤さんの組は
周防さんをイラつかす筆頭タイプといえるかもしれない。


もう来んな、と言ったにも関わらずノコノコとやって来て、
苦労の末に
(それを苦労と感じていたかどうかは知らんけど、
全国巡って収集したのだろうし少なくともお金はかかってるよな)

収集した大切なデータを
何の対価も提示せずコピーして欲しいと言ってきたり、

しかもそんな他人の大事なモノを
勝手に賭けネタにして試合を仕切った挙句、
あたかもデータコピーの許しをさくっと引き出させることが
できるかのような軽々な発言をする、という、
                                                    
   
いわゆる、
自らの論理やら信念やらが極太で揺るぎないために、
押さえつけても挫けないし、
(根拠の有無はさておき)言動がとてつもなく自信に満ちてるし、
一度走り始めるとなかなか制動がきかないし…という、
周防さんの誘導や圧力をものともしない、強欲タイプ。


(とは言っても、こと“試合”となると
 これが別の話になってしまうのだよな…
 熱くて前のめりになってしまいがちな系ほど
 周防魔法に掛かりやすい傾向がある。)


特に千早のそれは、
かるたに対するイノセントな愛情を源泉としているだけに、
周防さん的には余計にカンに障るのかもしれない。
(なにぶんかるたが好きじゃない方のヒトであるゆえ。)

或いは心底絶望を経験した事が無い人間の放つ
“ぬるさ”に過敏になっているのか…。

いずれにしても
既に千早は周防的デスノートに書かれる側のヒトに
分類されてしまったようである。


以前は外見だけで嫁とか言うてたのに、
真っ直ぐな子は憎くて曲げたくなるという
周防さんのねじけた精神性とイケズっぷりたるや、
おとな気がなさ過ぎてもう…ホンマ、………すげぇ好き。



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一方、
太一はと言えば、
オリジンのじぶんから遠ざかりたいという意識もあって、
近江に謝罪に行って以来千早に会うことを避け、
周防さんとの「同化」に日々熱心に取り組んでいる模様。


曰く、同じものを飲食し、
同じリズムで行動することにより、
同化対象の感覚を自らの身体感覚として知覚させるのだという。


そんな太一が周防さんについてゆこうと考えるようになった
そもそもの発端は、

相手にミスをさせる、
そのことだけを考えるプレイスタイルを魅力的だと感じ、
それをものにしたいと考えたからだけども、


今となっては単なるテクニックの獲得先というのみならず、
闇を抱えたままかるたを続けてきたことに対する“共感”と、
そのようなじぶんのままでこの世界にいてもよいのだという
“赦し”を与えてくれた、


「存在の救い主」であり、

且つ、

「理想の到達点」としての畏敬の宛先でもある。


…ハズなのに、時折見せる太一の周防さん扱いは
結構ぞんざいだったりして、
何その斜め方向からの愛情表現萌えるわ、ってなる…。



しかも、
一時は君に付き合う義理は無いと言って
太一の接近を退けていた周防さんが
今では憎からず思い彼を手元に置いているのは、

かるたが好きでなくても
この世界に留まらねばならない理由があるという点において、
王道派に対するルサンチマンが
じぶんと共通していることを認識したからであって、

且つ、

その意味上で彼が
“相手をコントロールするかるた”を継承するに相応しい
「資質」を持っていると見込んだからに違い無く…

…って、それならアイスのひとつくらい
奢ってやったっていいのに留年先輩めけちくさいぞ。



そんなふたりの奇妙な「依存関係」が
( ← not 師弟関係。それは周防さん本人も否定している。)                                                                           今年の名人戦予選に波乱を呼ぶのは必至だろうし、

となれば、
やはり挑戦者決定戦のカードはあのふたりなのか?!
…ってなるよな。


いわゆる、
ダース・ベイダー VS ルーク・スカイウォーカー 的対立構図。


見てるのが辛いパターンだけども、
これは物語上避けては通れないのだろうな。



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それにしても、
今回は他の部員がいる前で
周防さんにガツンとやられた須藤さんが、
まさかの千早に共闘を持ちかけるという展開に
目を見張った。


須藤さんはどうやら周防さんのお宝をパクったっぽく、
もしかしてかるた以上のドS要求を
JKにぶっ込んでくるなんてことはきっと無いだろうけどもw、
ここにきてとても興奮する関係性が生まれたよ?
                                                                      
かるたバカ軍が勢力を拡大し、
互いの個性を交えることで新しい力を発見し、
それがさらにかるた界全体を面白く、
そして豊穣なものにしてゆく…。

その相乗効果の描かれ方に、今、

とてもわくわくしている。

それゆえ、
千早の「居心地のよい場所から出てゆく」、
「違うかるた会との練習」という言葉と、
村尾さんの「白波会的なかるたが弱点」という言葉の符合は、
“栗山先生の粋な計らいの再来”を予感させるのだが…。


いやこの際、
原田先生の計らいでもどちらでもよいので、

千早の南雲会修行を実現させて、
松林兄弟による新兄ちゃんイジリを
是非ナマ(=本編)で見たいものだ。

加えて村尾さんによる核心を突くツッコミにより
ぐうの音も出なくさせられる弟弟子の図にも超期待するな。

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早いもので
あと3日もすれば次号びらぶの発売日。

千早と須藤さん、
互いにどんな課題想定で試合に臨むのだろう。

まさか、
須藤さんの誘いに千早が乗らない、とか…ないよな?

いずれにしても、

次回は非常に興味をそそられる内容になること、必至。


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ところで、
ここで告知をさせて頂きたい件があります。


ご縁を頂戴し、
この辺境ブログにお運び下さった

ちはやふるが大好きだ、というみなさまに、
近々開催予定のちはやふるオフ会をご紹介いたしたく。


ちはやふるについて
ぜひともリアルな場で語らいましょう、というこの企画。
みなさまのお運びを心よりお待ち申し上げております。



■ 映画「ちはやふる」一気見上映会in渋谷 ■


○日時:3月19日(日)12時集合~17時30頃終了予定

○会場:カラオケパセラ渋谷店
     東京都渋谷区神南1-22-9
  
○会費:4000~4500円位の予定


参加ご希望の方は twipla からご参加の旨をお知らせ下さい。





■【非公式】「ちはやふる」ファンお花見お泊まり会 ■
 

○日時:4月8日(土曜)~4月9日(日曜)

○場所:グランディア芳泉さま
      あわら市船津43-26


      ※このイベントについてのお問い合わせを旅館の方にされますのは

        恐れ入りますがご遠慮ください。

○募集人数:計20人

         ※最低催行人数は男女各6名以上となります。
      仮に5名以下になった場合、団体プランの料金に代わって

      個人プランの料金が適用されるため、
      若干割高になります。
         
○料金:20000円(予定)


○最終募集期限:3月31日

    ※この日以降にキャンセルのお申し出があった場合、
      旅館に対してキャンセル料が発生する恐れがあります。



こちらのお泊り会については
当方も参加取りまとめを行っておりますので、
twipla                     
もしくは当ブログへのコメント欄にてご連絡賜れば幸甚です。
(おって個別にご連絡を差し上げます。)



以上、
よろしくお願いいたします。






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